温暖化なのに寒い冬… 海氷減少が一因か

 二十四節気の「大寒」を20日に迎える日本列島は、厳しい冷え込みや大雪が続いている。気象庁によると、近年では昨冬や、「平成18年豪雪」の17〜18年冬などが、ほぼ全国的に平均気温が平年より低い「寒冬」となったが、年平均気温は上昇傾向で「温暖化は依然、進行中」としている。

 19日朝には、長野県南牧村で1月として観測史上最低の氷点下24・6度を記録。青森市・酸ケ湯の積雪は400センチ(平年237センチ)を超えた。今冬の寒さについて同庁は、インド洋などの海面水温の高さを一因に挙げる。高い海面水温で積乱雲の活動が活発化しインド洋で偏西風が北に蛇行。日本付近では南に蛇行し、北から寒気が流入しやすくなったという。

 国立極地研究所の猪上淳准教授(極域気象学)は「北極海の一部・バレンツ海の海氷減少がユーラシア大陸の気圧配置の変化を招き、日本に寒さをもたらす。今冬の日本にも影響している可能性がある」と分析する。

 気象庁によると、今後1カ月は北日本と東日本は平年並みの寒さとみられる。

sankei.jp.msn.com(2013-01-20)