Windows 8 にアップグレード

Windows 8 にアップグレード

 10月26日に話題のWindows 8 が発売になった。Windows 7 の時とは違いアップグレードの価格が半値近く(ダウンロード版なら更に安く)で手に入る。その安さに惹かれてパッケージ版を購入した。

 どのパソコンにインストールするかで迷ったが万が一の事を考慮して一番稼働率の低いノートパソコンにする。このノートパソコンは4年前に購入したもので、オリジナルはVista Bissnesだったが動作が緩慢なので Vista Bissnesについていたダウングレードの権利を使ってXPにダウングレードした。(有料)

 その後、Windows 7 が出た時にXP(Cドライブ)に加えてWindows 7 (Dドライブ)をインストールしてデュアルブートで使ってきた。

 Dドライブにある Windows 7 をフリーソフトでイメージバックアップをし、スペアのハードディスク(以下HDDと表記)に移植し、このHDDをノートパソコンに換装してWindows 7 (32bit)のシングルブートとして立ち上げWindows 8 (32bit)にアップグレードすることにした。

 ところがここで問題が起きた。換装したHDDのWindows 7 が立ち上がらない。立ち上がらない原因はOSが立ち上がる時に最初に読みに行くMBR(マスターブートレコード)ないのではと推測した。デュアルブートの場合MBRはXPがインストールされているCドライブにしか書かれていないのでDドライブから移植したWindows 7 では立ち上がらないと判断した。

 ここでWindows 7 の環境を引き継いでアップグレードすることを諦め、クリーン・インストールすることに決断した。クリーン・インストールならば 32bit ではなく 64bit の可能性もあるかなと思い(Microsoftでは32bitから64bitのアップグレードは出来ないと明記しているが)64bit 版をインストールして見たところ何の問題もなくインストールが完了した。

 従来に比べてインストールの時間も短いように感じた。アクティベーションも自動でされたようだ。セキュリティーも新しい Windows Defender だけで対応されているようだ。

Windows 8 を使ってみて

 今回のWindows 7 から 8 への変化ではユーザーインターフェースの変化が一番大きなものではないかと感じる。Windows 8 の特徴の大きなものはタッチ操作対応だ。この為、Windows 7 まではWindows 95 からの延長線で操作上の変化も推測で出来たが、Windows 8 は今までの延長線の操作では思うように動かない。

 初めて立ち上げた時はシャットダウンするのに戸惑った。スタートボタンがないのだ。マウスのカーソルを画面の右上又は左右下に移動するとチャームと呼ばれるメニューが表示されパソコンを操作する入口となる。

 電源ボタンを押してから立ち上がり完了までの時間は Windows 7 で約60秒だったパソコンが Windows 8 では約30秒と短縮された。7の場合はいろいろアプリケーションがインストールされているが、8の場合はアプリケーションがあまり入っていない状態なので公平な比較とは云えないが。しかし、7よりは軽快感はあるようだ。

 従来からのハードでOSを Windows 8 に変えた場合にタッチ操作が出来るようにするには、

  1. タッチパネルのディスプレイの導入(流通量が少なく現状で手に入れるには難しそう)
  2. タッチ操作可能なマウスの導入
  3. ノートパソコンに付いているタッチパッドを使ったスワイプでタッチ操作の一部の機能が使える
  4. タッチ操作のショートカットを利用
 以上が考えられるがこれらを導入したとしてもタッチ操作が出来るのはOSでの操作のみで、実際に作業するアプリケーションがどこまで対応しているかは不明だ。(Microsoft Office 2013はタッチ操作対応するとの事)。アンドロイドやiOSのタッチ操作を期待するのは無理だろう。

 とは云え、Windows 8 はこれからのOSの方向性であることには間違いないと思う。そういった意味ではWindows 8 はOSの進化にハードとソフトが追い付いていないというのが現状でしょう。これから徐々に Windows 8 の新機能を反映したソフトが出て来るものと考える。従って、今あるパソコンをあわてて Windows 8 にする必要性はあまり感じられない。

 アップグレードを前提に考えて各OSからアップグレードの是非を考えてみると

 Windows XPからのアップグレード → サポートの終了が2014/4/8なので猶予期間は1年半を切っているのでハードの壁を乗り越えられるのならアップグレードもありと考える。(クリーンインストールのみ)。

 Windows Vista からのアップグレード → 動作が軽くなると思われるのでアップグレードする価値はありと考える。(クリーンインストールのみ)

 Windows 7 からのアップグレード → 多少の軽快感や新しいOSの操作に慣れておこうと思う方以外はあまりお勧めはできない。

 Windows 8 を搭載の新しいハードを購入する際はタッチ非対応の機種もあるようなので要注意です。 (タッチ対応機種は上位モデルの高価な機種が中心のようだ)。

 また、タブレットPCに特化したWindows RT は従来のWindowsソフトは使えないそうだ。

−参考−Windows 8 進化の主な内容

  1. タッチ操作対応の新ユーザーインターフェイス
  2. セキュリティの強化 新しいWindows Defenderにより市販セキュリティ・ソフトは不要?
  3. クラウド連携の強化 Windows ストアからアプリケーションを購入(有料・無料) 但し、ストア・アプリの利用は1024×768ドット以上の解像度のディスプレイが必要 SkyDrive(Microsoftのクラウド・ストレージ)の進化
  4. スタートのタイル画面では新着メールやニュース等の通知機能
  5. エクスプローラはOffice2010のようにリボンを採用
  6. IE10は「スタート画面」用(検索機能に特化)と「デスクトップ画面」用(従来ベース)の2種類
  7. FacebookやTwitterなどのSNSにも対応した連絡先の一元管理
−参考− 使用したパソコンの主な仕様
メーカー・型式 Lenovo X61
ディスプレイ  12.1吋 XGA(1024×768)
CPU       Intel Core2 Duo T7500 2.2GHz
RAM       4GB

宮宅 達夫(2012-12-01)