米の燃費基準、倍に引き上げ 1リットル23キロに

 米オバマ政権は28日、乗用車と小型トラックの平均走行距離を、2025年までに1ガロン当たり54.5マイル(1リットル当たり約23キロ)に引き上げる新燃費基準を決めた。現在よりほぼ2倍の厳しい水準となる。

 昨年末までの基準は1ガロン当たり平均28.6マイル。現行基準では16年までに同35.5マイルまで引き上げることを義務づけている。

 基準値は業界としての平均値で、販売する車の構成によってメーカーごとに目標値は異なる。ただ、いずれのメーカーも、達成するには既存車種の燃費の改善に加え、電気自動車やハイブリッド車などの割合を増やす必要に迫られそうだ。

 新基準に移行すれば米国の石油消費は120億バレル減り、消費者には1兆7千億ドル(約130兆円)以上の節約になるという。オバマ大統領は「化石燃料への依存を減らすもっとも重要なステップ。エネルギー安全保障を強化し、中間層にも優しい政策だ」と強調した。(米タンパ=山川一基)

asahi.com(2012-08-29)