ホンダHV、米国生産へ…円高で輸出採算が悪化

 【デトロイト=小谷野太郎】ホンダは9日、今春から米国でハイブリッド車(HV)の生産を始めると発表した。

 ホンダがHVを海外生産するのは初めて。

 歴史的な円高水準で日本からの輸出採算が悪化しており、HVも現地生産化して競争力を高める。

 デトロイトで同日開幕した北米国際自動車ショーで、伊東孝紳社長は、「市場がある場所で作るのが基本方針だ」と述べた。ホンダは、米国などで展開する高級車ブランド「アキュラ」から、2012年春にスポーツタイプの小型HV「ILX」を発売するのに合わせ、米インディアナ工場で生産を始める。人気車「シビック」などのHVも販売しており、今後、北米生産の対象車種が増える可能性もある。

 また、ホンダは同日、05年に発売を中止したスポーツカー「NSX」の後継となる試作HV「アキュラ NSX」を初公開した。米国で開発と生産を行い、14年末までに発売する。

読売新聞(2012-01-10)