短歌 霞川の春

 普段は見過ごしている、市内を流れる霞川の風景も川辺がサクラ色に染まると一息入れたくなる。

気まぐれな
気象変化に
惑わされ
さくらの季節
静かに待てり
恥じらいの
つぼみの紅を
そっと脱ぎ
ソメイヨシノは
川辺を染める



霞川
緩急在りし
花いかだ
一息入れて
何を思うや
浅瀬には
ハヤやヤマメの
魚達
川面に映る
さくらで春を


花見では
ビールがのどを
うるおして
桜は心を
やさしく癒す
さくら湯の
花の香りに
リラックス
本音の話
切り出す前に



温風に
桜の花が
汗ばんで
焦った我は
暦で汗ばむ
ヒラヒラと
手を振るように
さくら散り
夕日傾き
学童も散る

記:橋本 等(2017-04-10)