東日本震災:短歌編

 震災当時、発生から一週間は氾濫する情報と未体験の日常生活で混乱しました、その当時に詠んだ短歌です。

<<東日本震災>>
3月20日、私はガソリン購入の為早朝4時から6時まで待ちましたが手に入らず焦りがますます広がりました。この時をきっかけで詠みました。

 【社会現象】

  街が消えが 瓦礫と化した 惨状に 驚愕するも 復興願う

  取材へり  何れの局も 横並び 物資輸送に 廻せぬものか

  事故あれば 何時の調子で テレビ局 専門家呼び 不安を煽る

  非常時でも 秩序を守る 我が国を 驚異と語る 中国メディア

  大惨事 神が与えた 絶好機  システム変えて 日本再生

  復興を  てこに使って 連立を 模索するのは 日本の為か

 【日常生活】

  店の棚 三個残った ティッシュ見て 何個残すか 悩む我あり

  停電で 暖房装置 稼動せず 子供が残した 寝袋で暖

  計画の 停電時間 日替わりで リズムが狂い 病気心配

  停電を 想定しての 暖房機 灯油が無くて 梱包のまま

  朝4時に 並びガソリン 待ってたが 三人前で 売り切れ告げる

  日持ちする 食品求め スーパーへ 何時もの棚は もぬけの空


<<震災の余波>>
菅総理が浜岡原発停止を政治判断された非常事態がきっかけでした。

 【政治】

  12才 マッカーサーに 言われしを 思い出させる 今の政界

  アメリカは 第七艦隊 守るため 浜岡止めてと トモダチ作戦

  菅総理 選挙争点 目玉だと 浜岡止める 政治決断

  民主党  総理一人の 独壇場  選んだ責任 どんな形で

  東電の 小出し小出しの 発表は 大本営と 何処か通じて 

  我が国の 国家レベルの 災害で 何時も遅れる 政権交代

 【経済】

  環境と 経済成長 両立を 託した筈が 原発沈み

  自動車の 業界弱点 露呈して 調達システム 改革迫られ

  電力は 消費するから 自前へと 発電システム 戦国時代

  温度差の 発電システム 脚光を 温泉街に 復興の風

  冠に スマート付けて 省エネ化 スマートメーター スマートグリット

  将来は 藻から石油を 生産す 未来の日本 石油産油国

震災から九か月過ぎましたが、私の文面から社会の混乱ぶりと共に  私の慌てぶりが少しでも分かってもらえれば大変幸甚に思います。

記:橋本 等(2011-12-18)