ニュージーランド・クライストチャーチの地震

 初めに
 昨年10月から11月にかけて、3週間に渡り仲間4人で南島から北島を、レンタカーで、4,000km程を旅行してきた。

 ニュージランド旅行の総括めいた事をまとめると、日本の国土の3/4の大きさに対して、人口は約430万人で羊の頭数の方が多い。都市人口では北島オークランドが最も多く約43万人、次いで南島のクライシストチャーチ、次に首都である北島のウエリントン約19万人更には、南島のクィーンズタウンと云ったところだ。

 民族は、ヨーロッパ系が67%、マオリ系が約15%である。

 ワイタンギ条約によって原住民との関係はうまくいっているとのことだが、イギリスの植民地として、かなりの諍いがあったようだし、国の大事な財産であるカウリ材を牧場を作るためとはいえ大量にイギリスに持ち出したやり方には、許せない思いがした。また、マオリ族は、北の方に追いやられている感も否めない。

 ニュージランドの地形で見ると、南極に近い南島は、ミルフォードサウンドに見られるように、入江のように見える氷河時代のフィヨルドで、氷河に削り取られた地形や、マウントクックを初め山々の切立った美しさや氷河の流れ、海や湖そして、パソコンの壁紙に出てきそうな雄大な牧場風景。北島は、湖や海はもちろんのことカウリ木やシダ類の森林に加え大地熱地帯や火山湖、温泉等である。

 ニュージランドは、観光立国として、観光客に数々の便宜を図っているようで、大学でも観光の学部もあって、徹底しているようである。更に、安い費用で宿泊できるYHAは、大抵、都市の立地の良い所に造られているようで、この面からも力の入れ方がわかる様な気がする。

 日本人の観光客も多いようであるが、大学を出たばかりの若い女性が、短期留学等の目的のようであるが、お金がないとかで、安易にアルバイトをして謳歌して、ビザが切れそうになるとオーストラリアに、移り住む等の人もおり、これじゃ日本に帰ってもまじめにやる気が出ないのではないかと思われた。

 クライストチャーチの地震
 クライストチャーチには、3泊した。大聖堂を中心とした街で、レンガ造りの建物が目立った。9月に地震があり、その後遺症で、閉鎖された道路や建物、また、補修中の建物も目立った。建物には、検査結果立ち入り禁止や確認済の証明書が張られていたが、 今となっては、どの程度、どんなチェックをされたのか疑問が残る。

 確かに、崩れた建物を見るとレンガ造りのようで、鉄筋があまり見られなかったようである。

 今回の地震をテレビ報道で見るとあの時の疑問が思い出される。我々の宿泊場所も最初に見た時は、特に問題なかったが、その次映った時には、やはり倒壊していた事を見ると、余震の強さをも思い知らされた。

 今回の地震結果を見ると、復興にはかなりの時間が必要と思われる。たまたま我々は何の事故もなく旅行できたことは幸運だったと思う反面、たまたま事故に見舞われた方々のご冥福をお祈りしたいと思う。

地震後の写真(仲間が入手したもの)

地震で一部が崩壊した、ビクトリア様式の
歴史的建造物タイムボール・ステーション


クライストチャーチを襲った地震でゆがんだ線路

クライストチャチ滞在中の写真(地震前)

ビクトリア様式の歴史的建造物
タイムボール・ステーション


健在時の大聖堂

9月の地震の後遺症(復旧中)

健在時の街並み(トラムが通っていた)

記:山口 二三夫(2011-03-08)