定年後海外の旅:短歌編
過去10年余りの間に訪ねた各地の観光地の情景を想い出しながら短歌にして見ました。形は短歌ですが私のつぶやきと思い皆さんに御笑覧頂ければ幸甚に思います。
<<西欧>>
銀幕の 世界の中で 憬れた 永年の夢 ローマとナポリ
モナリザの 不思議な魔力 微笑が 心引きとめ 微動だにせず
フランスの 自慢の列車 高速で ドーバー海峡 一跨ぎ
中世の 面影残す ジュネーブで 高級時計 ショップ楽しむ
ロープウェイ 空中速く 展望へ 息を整え モンブラン観る
<<北米>>
ロッキーの 水で割ったる バーボンで 千年前を 舌で引き寄せ
国境を 跨いで流れる ナイアガラ 滝の裏側 小鳥が群れる
天井を ネオンで飾る モール街 人種のルツボ ロスが更け行く
青空に 金門橋の 赤が映え シスコの街が 瞼に残る
ルーレット ビギナーズラック 無かったが 時を忘れる ラスベガスかな
<<中国>>
長城に 一歩を印し 深呼吸 大地の薫り 新鮮に嗅ぐ
天安門 百万人が 収容可 敷石外せば 簡易のトイレ
中国は イベント向けて 大車輪 骨董街も 重機が唸る
車内食 籾殻付きが 混ざり込み 爪付き鳥の 仰天食事
老人の 幸せ滲む 顔が消え 物乞いも居る 格差社会に 記:橋本 等(2010-11-30) |