Windows7で自作パソコン作り (2010-05-10)

 まず本題に入る前に一般的な自作パソコンの構成部品と価格帯を参考に紹介します。

 標記の自作パソコンの話題ですが、自分の使い勝手に重点を置いて部品を選ぶ、“バイキング方式!”による、パソコンづくりを紹介します!
 内容のダブりも有りますが、いろいろな自分の覚え書きメモです。実績、困りごと、画像なども含みます。購入部品価格は、通販着払い手数料も含む。

A.何に重点を置くか ?
1.今までの我が家の自作PCは、5年ほど使いOS:WindowsXP pro、CPUにIntel製Core 2 Quad(コア・ツー・クアッド)2.4GHz、2次キャッシュメモリ8MB、メインメモリDDR1タイプの2GBを使用(5年のうちCore 2に改造して2年間使用)。
注1.Quad:1つのCPU内に4個のCPUコアを有し、これが共に働く。
 例えば、このPCを使い、地デジ放送の映像を2時間録画すると容量が約70GB。次にDVD-Rに焼けるサイズに圧縮する時間が3時間半かかる。続いてDVDに焼く形式のDVD-Video(TS)に変換するために約1時間半。合計5時間もかかる。
 この圧縮・変換作業は、主にCPUの能力による物で、CPU使用率を見ると95%を越える。これらの時間短縮は、CPUの高機能クロック化にすれば可能だ!
 今回これを可能にするため、2010年4月に発売されたCPUで、現在もっとも高機能で廉価なAMD社の6コア Phenom(フェノム) II X6 1090T、3.2GHz最大3.6GHzを使うことにした(24,693円)。
注2.6コア:1つのCPU内に6個のCPUを有し、新たに「Turbo CORE」機能も搭載した。この機能は、3コア以上がアイドル状態に成った時に、3コアのみ動作周波数を3.2GHzから最大3.6GHzまで高める新機能。--- このCPUを使う。

 追伸:完成後の地デジ録画圧縮時間と今までのCPU別の録画圧縮時間の比較を記述します。
・CPU:Intel Pen4(ペンティアム4)540、3.2GHz、L2(2次キャッシュ)1MB、10分間録画の圧縮時間:44分
・CPU:Intel Core 2 Quad 2.4GHz、L2:8MB、10分間録画の圧縮時間:18分(CPU使用率95%)
・今回のCPU:AMD Phenom II X6 1090T 3.2GHz、L2:3MB、L3:6MB、10分間録画の圧縮時間:8分(CPU使用率70%)。
 これは、2時間録画をDVD-Rに焼けるサイズに圧縮する時間が、前のPC Core 2 Quad と比べて、2時間も短縮(3.5Hから1.5H)したことに成る!

2.3D画像やゲームをしないため、今回はグラフィックボード(約10,000円)を搭載しない。従って、低価格グラフィックボード並みのグラフィック機能を持ったマザーボードが必要に成る。

3.現在OSはWindowsXP Professionalを使用しているが、この際Windows7 Professional(18,000円)にする。

4.グラフィックボードを購入しない浮いた!予算で、かねがね懸案だったデスクトップケースのタワー・コンパクトタイプ、ATX規格の日本製を購入する。
 右図は、購入予定のPCケースを使った組み付け例。
 内容は、既存旧BOXのサイズ 幅180×奥行480×高410、今回の新BOXは幅208×奥行348×高423で、奥行きが132o短く、PC置き場をコンパクトにできる。
 また、このケースは天板、左右側板、フロントパネルは2oのアルミ板を使い剛性、放熱と軽量化を図り、奥行きを短くした対応で、HDD2台の取付を左側面に縦置き配置にしたユニークな設計(29,061円)。

 下図は、完成したPCの正面と左内部画像(下部左に立っているのがSSD:Cドライブ、右がHDD:Dドライブ)。

5.今までCドライブにHDD 80GB、7,200rpm、キャッシュ16MBを使っていたが、2年半使いHDD診断ソフトで「黄色信号:注意」に成った。すぐに故障はしないと思いますが、今回の新PCには、回転部の無いIOデータ社のSSD(中身のフラッシュメモリは東芝製)64GB(18,214円)を初めて使うことにしました。
 Dドライブは今まで同様に、新規購入のHDD 500GB、7,200rpm、キャッシュ16MBにする(4,440円)。
 また、現有品の外付けのHDDケースを使い、HDD 1TB、5,400rpm、キャッシュ32MBをUSB2.0接続からeSATA(イーサタ *1.)接続に変更して、転送速度を上げたい。
*1.eSATAに接続する場合は、BIOS(バイオス)設定をIDEからAHCIにする必要が有る(Windows7をインストール時に、最初からAHCI方式にできる様だ?)。
 外付けHDDケースの取説では、「一般的なPC性能での転送速度例は」:4GBをUSB2.0での転送時間は約5分、eSATAの場合は約3分半。
 下図は、一般参考データ

 完成した我が家のPCでのeSATA実測は、PC内蔵Dドライブから外付けQドライブへ、データ容量4.09GB(DVD-R1枚分)、転送時間46秒(マザーのGSATA 6接続)。
 これに対して、eSATAと同条件でUSB2.0に接続を変更してテスト実績は、2分28秒!やはりeSATAは早いです!
 既存の改造前WindowsXPでUSBの実測はしていないが、確か5分位はかかっていた様に思います。今回のeSATA実測の早さにはびっくりです!!
 蛇足ですが、WindowsXPの起動時間は1分40秒。Windows7の場合は、50秒と起動時間も半分に成った。

B.購入品(PC量販店と通販活用)
1.PCケース アビー(株) ASE-50D、 ATX規格の日本製、吸排気 120mm 1,000rpmファン2台付き 29,061円
2.電源ユニット 日本ギガバイト GE-N500A-C2、80Plus認証*2. 500W 120mm静音ファン自動速度コントロール付 4,970円(未使用中古)
*2.80PLUSとは、80PLUSプログラムが推進する、電気機器の省電力化プログラムで、要約すると「交流から直流に変換する際の変換効率が80%以上」ということを表わしている。現状はこの認証品が少なく、今後は標準に成ってゆくと思われる。
3.マザーボード 日本ギガバイト ATX規格GA-880GA-UD3H(Rev2) 14,470円
 チップセット:AMD 880G(グラフィックス機能内蔵) + SB850(SATA 6Gb/s対応)、背面端子:D-Sub15ピン(アナログ)、DVI-D(デジタル2560×1600解像度)、HDMI(デジタル ビデオ、オーディオ)、光デジタルオーディオ、USB 3.0×2、USB 2.0/1.1×4など。
 拡張スロット:PCI Express x16×2(x16動作:1、x4動作:1)、PCI Express x1×2、PCI×3。
 メモリー対応規格:DDR3 1866(O.C)/1333/1066、デュアルチャンネル対応、メモリ最大容量:16GB。
 SATA(サタ)接続端子は合計8端子で、6Gb/s ×6(SATA3_0〜5:自動認識)、SATA 3Gb/s×2(GSATA2_6〜7:IDEからAHCIへ設定変更可能→AHCIに変更済み)。
4.CPU AMD Phenom(フェノム) II X6 1090T(3.2GHz 最大3.6GHz) 24,693円
5.メモリー CFD販売 W3U1333Q-2G(2GB×2枚組)、規格:DDR3 SDRAM、動作周波数:1333MHz 7,780円
6.SSD IOデータ(フラッシュメモリ東芝製) SSDN-ST64H、SATA 64GB(SATA 0接続) 18,214円
7.HDD 日立 HDS721050CLA362、SATA 500GB キャッシュ16MB 7, 200rpm(SATA 1接続) 4,440円
8.DVD スーパーマルチドライブ IOデータ DVR-S7240LEB、SATA(SATA 2接続) 3,915円
9.CPUクーラー、クーラーマスター HyperTX3 RR-910-HTX3-GP 重量470g 2,902円
 CPU規格対応:LGA1156/775、Socket AM3/AM2/940/939/754、90mm角の自動速度コントロール付ファン。
 完成後のCPU発熱実績は、映像圧縮(CPU使用率70%)時に室温+10℃。夏場で40℃前後とは冷却効率が良く、低すぎる位です。
 また、PCのファン類の騒音も、ほとんど聞こえない・・・すごく満足!
10.FDD(フロッピー・ディスク・ドライブ)+カードリーダ付(内蔵USB)、オウルテック FA404MX(B) 3,270
※困りごと発生!3.5インチFD(フロッピーディスク)1.44MBの書き込みエラーか?
 完成したPCで、FDにファイル書き込みテストを行うも、書き込みは異常なくOK。しかし、再度FDを挿入して、読み込むと「このホルダーは空です」と表示され、ファイル名が表示されずNG。たぶんヘッダー部分(目次)が書き込みできず、壊れていると思われる!?
 そこで、マザーボードメーカーと内蔵FDDメーカーに問い合わせるも、解決策なし。原因が有って、現象が出ることは理解していても、具体的な技術的対応は難しい。そこで、FDDを購入した近くの量販店で動作検証をしてもうことにした。結果は、WindowsXP、Windows7とも異常なく動作OK。次の疑いは、マザーボードですが、これを調べるにはPCを全バラし、マザーボードメーカーに送る必要も生ずる。
 仕方なく!動作良好なカードリーダ部分(SDカードなど)のみを使い、FDDの内部配線を撤去して、FDは使わないことにした!
 この様な不具合が起きることは、自作PCの泣き所で、誰も助けてくれません!?規格部品のバイキングですので、仕方ないとあきらめて、別途外付けUSBのFDDを購入することにしました。
11.OS:Windows7 Professionnal 32ビット版 18,000円

 購入部品 合計:131,715円+外付けFDD:5千円前後!

C.情報メモ
・AMD社CPU
 6コアCPU Phenom(フェノム)II X6シリーズには、ソケット AM3の1090T Black Editionと1055Tの2モデルがある。今回は、高機能の1090T Black Editionを購入する。

・アビー社PCケース
 AS Enclosure 50D (以下 50D)、ATX規格の日本製。
 50Dは、2006年12月に発売されたマイクロATXケース「AS Enclosure D1」のメインコンセプト「必要設置面積の最小化」を継承しながら、対応マザーボード規格をATX規格まで拡大。ATXに求められる資質を犠牲にすることなく、クラス最小のコンパクトフォルムを実現している。
 50Dは、348mmというコンパクトな奥行きながら、徹底した空間設計によって最高峰クラスのビデオカードが搭載可能な、約280mmの拡張カードスペースを確保している。
 また50Dは、ATXタワーとしては一般的な7基分のPCIスロットを装備。ATXに求められる拡張性を損なうことなく、ハイエンドビデオカードをはじめ、多彩なデバイスに対応している。
 吸排気ファンは、アビーオリジナル超静音性ファン「NANO TEK FAN」を採用(120mm 1000rpm 14dBA)。インレットファンによって送り込まれる大量のフレッシュエアが、HDDやビデオカード、マザーボード上の熱源から熱を奪いながらPCケース内を通過し、リアエキゾーストファンによってケース外部へ排出される。
 50Dはサイドファン搭載スペースを有し、サイドカバーに取り付けられた密閉パネルを取り外すことで、120mm規格のクーリングファンが増設可能。469個のエアホールと相まって、搭載デバイスやマシンスペックに応じた吸気や排気を実現できる。

・クーラーマスター製CPUクーラー
 HyperTX3 RR-910-HTX3-GP、ファン寸法:92×92×25mm、重量:470g。
 冷却方式は、サイドフロータイプ。6mm径ヒートパイプ×3本が直接CPUコアに接触することで、CPUからの熱をダイレクトに吸収し、効率的な冷却が可能。付属ファン90mmは、回転数800〜2,800rpm(PWMコントロールによる)を採用。ファンノイズ:17〜35dBA 。
 また、1台の付属ファンの他に、追加の90mmファンを取り付けにより、より冷却性能向上が可能。そのための固定ファンクリップを添付する。

・完成したPCのパフォーマンスです。やはりグラフィック能力が低いですが、予定通りでしょうか!

・もしも!グラフィックボードを増設するなら
 ASUS TeK(アスーステック)製のグラフィックボード、型式:EAH5670/DI/1GD5、インターフェース:PCI Express x16、搭載チップ:ATI Radeon HD 5670、メモリー容量:DDR5 1GB、価格約11, 500円。--- このクラスの購入を考えたい。

    

山下 岩男(2010-10-14)