発明品を商品化して発売

 発明を始めて12年になりますが、お蔭様でようやく私の発明品の湿布貼付具がメーカーで商品化されて発売されました。商品名は「らくらくシップ貼り」です。



 湿布貼付具は私にとって一番愛着がある発明で、湿布貼付具のおかげでテレビにも数多く出演することができました。みのもんたさんや小錦さんやたか&としさんにも使ってもらいました。


みのもんたさんもうまく貼れました


小錦さんもお気に入り


タカ&トシうまく貼れるかな?

 発明品の商品化は大きくは二通りあります。

 その一つは自分で商品化する方法ですが、これは確実に商品化できますが投資が必要で、また販路も自分で開拓しなければなりません。これが大変でなかなか見つかりません。また、金型投資が必要なものは売れなかったときは大損で大きなリスクが伴います。私はできるだけお金をかけないようにほとんどの発明品は手作りか、或いは一部部品を加工メーカーに出して商品化し販売しています。

 もう一つはメーカーに商品化してもらってロイヤルティーを得ることです。これはリスクがなく大量に売れるとかなりの収入になりますが、メーカーに採用される確率は千に一つ万に一つと言われているように厳しいものです。

 いずれにしても発明は誰でも容易にできますが、それを売れる商品にすることが何倍も難しいです。

 湿布貼付具も自分で手作りしたものをぼつぼつ販売していましたが、同時にメーカーで商品化してもらおうと特許出願と同時にメーカーへのアイデア売込みを始めたのが10年前で、健康器具を製造している会社、湿布を製造している薬品会社、プラスチック成型メーカーなどいろいろな会社に売り込みましたがなかなか成功しませんでした。

 今回採用して下さったメーカーも最初は金型投資がかかりすぎるということで不採用になりました。それで、材料を木で作ることを思いつきました。また、類似品が販売されているということは既に知っていました。良くできた商品ですが、柄が短いために背中の上の方しか貼れないことと、ローラーが付いていないので密着できないこととの他、湿布用と塗り薬用があるがそれぞれ専用になっているなどの欠点ありました。それで、違いを出すために新たに塗り薬用を追加して湿布用と塗り薬用のヘッドと柄(孫の手)を分離できるようにして、ワンタッチで交換できるようにしました。
【試作品のパンフレットを添付します】(ここをクリック)
・・・メーカーへの売り込みには試作品を作ってこのようなパンフレットを作って売り込んでいます。

 それで再度売り込んだところ、すぐに採用の電話が入りました。採用の電話が入ったのが一昨年の2008年5月ですが、製品が完成するまでに2年近くかかりました。期間がかかった理由は、安く作るために中国で作らせていましたが、加工不具合で作り直しが多く、また、真似をされないように柄とヘッドは別の工場に発注したので嵌合が悪いなどの問題あったからのようです。

 アイデアの実施料は一般的な額よりかなり低いのですが、自分が発明したものが世の中に出回ることの方を優先させ、今後の売れ行きを見てまたご相談させていただくと言うことで了解しました。金型代はかからないとしても、試作代やパッケージ代やカタログ代など先方も相当の投資です。不景気のこの時期に採用していただいただけでも有難いと思っています。
(まだ中国から製品が届いたばかりで、実際に店頭で販売されるのは数ヶ月かかると思います。)

記:山永 順一(2010-05-18)