久住山登山

 4月の末に、高校の同窓仲間三人で久住山に登りました。私意外は山好きで、一人は学生時代山岳部に所属していた山のベテランで、もう一人は久住にこれまで50回近く登ったそうで、彼らの案内で安心して登りました。九州で一番高い山は屋久島の宮之浦岳(1935m)は知っていましたが、九州本土で一番高い山は久住山と思っていました。ところが九州本土で一番高い山は久住山のすぐ隣にある中岳(1791m)で久住山(1786.9m)は二番目です。

 久住山は学生のころ登りましたが、そのときは間違えて手前の星生山に登りましたので今回が初めてです。午前中に登った方がいいということで、朝4時起きして車で出かけました。牧ノ戸登山口から7時半に登り始めましたが、写真1 まもなく左手に九電の地熱発電所の湯煙が見えてきました。道中にある温度計は2度を差していました。

 登り始めてしばらくはコンクリートで舗装された道が続きますが、次第に山道らしくなります。まだ路肩に霜柱が立っているところがありました。左手に星生山を見ながら暫く歩くと千里ヶ浜の湿原があり、その先に久住山が見えてきます。さらに歩くと、久住山の右手に薄く祖母山が見えます。久住山が近くに見えるようになり、

まもなく窪地があり避難小屋とトイレが見えました。
 トイレはバイオ・レットと書いてあって、土壌中の微生物により汚水(し尿)を浄化し洗浄水として再利用しているそうです。

 そこを過ぎると久住分かれがあり、そこからは北に硫黄山とその右手に三俣山が望め、久住山もすぐ近く見えます。

 久住山に登るのが目的でしたが、九州本土で一番高い山は中岳ということで、一度は登っておこうと中岳へ先に登りました。久住別れから暫く歩くと中岳が見えてきます。かなり険しそうです。途中御池の淵を通りましたが、池の淵の岩にまだ薄氷が張っていました。そこを過ぎると中岳がすぐそこに見えてきて、岩場を登りきると中岳山頂です。

 ついに頂上征服です。すでにかなりの登山者で賑わっていて、そこで周りの山を見渡しながら朝食にしました。

 朝食をすませて下山し目的の久住山へ向かいましたが、道中の道端に転がっている石に目印の黄色いペンキが塗ってありました。こちらの方が登山者が多いようで、頂上までの尾根を多くの登山者が歩いているのが見えました。中岳につづいてついに久住山を征服しました。

 山頂は多くの登山者で賑わっていて、南の方の眼下にはグランドキャニオンのようなところが見え、北の方には硫黄山と左手前に避難小屋が小さく見えました。

 下山して麓の「八菜家」というお店で田舎だご汁を食べ、温泉に入って行こうということで近くの筋湯温泉に向かいました。途中九電の地熱発電所があり、轟音と湯煙が上がっていました。

 すぐ近くに小松地獄があり、地獄の名の通りあちこちの地面から高温の湯が吹き出ていて、仲間がタマゴを大量に持参していて温泉たまごをつくりました。その場でも1個食べてみましたが、何故か普通にゆでたのより美味しく感じました。筋湯温泉街は旅館も少なくこじんまりしていて、すぐにひとまわりできます。男性専用と女性専用が日替わりの露天風呂があり、

ちょうど「本日は男性専用の日です」の札がぶら下がっていたので幸いでした。温泉に入って疲れをとって帰路につきましたが、なかなかいい登山ドライブでした。

記:山永 順一(2008-05-20)