サンゴの海中を散策

 梅雨が明けた後の石垣島へ、海中散策に行ってきた。<< 6月末から8日間 >> 関東は未だどんよりとし小雨、霧雨の典型的な梅雨空だったが、羽田の第二ターミナルをあとに那覇経由石垣島は空港に降りると、焼けるような暑さと紺碧の空が迎えてくれた。

 早速海への挨拶に出かける。島は一周しても2〜3時間で観ることが出来るのでこの時期の自然をゆっくりと楽しむ。
 さぞかし花がイッパイと思いきや一年中咲いているハイビスカス類が鮮やかな赤や黄色の大輪を咲かせていた。島の周辺は珊瑚礁に囲まれており何処でも泳げるが、場所によってはサンゴの白化現象で海底一面珊瑚の死骸が一面広がっている。以前の経験と島の人のアドバイスから空も海岸も海中も美しい米原ビーチで時を過ごすことにした。

 海ではシュノーケルで海面に連続的に浮遊し、時々潜水して海中散策するのだが、米原ビーチでは岸から300m位沖までいろいろなサンゴを見ることが出来る。珊瑚礁は岩もサンゴも鋭角状の場所が多いので身につける装備は、まず足元にアクアシューズかフィン、 上半身は強烈な太陽光を避ける為と接触傷防止の為薄手の長袖着衣、岩やサンゴへの接触傷防止の為手袋を着用する。このくらいの装備で何処でもすぐ潜水も海中散策も出来るので、すっかりはまってしまっております。

 海中散策はその日の干満で異なるが、砂浜から2〜300m位が干潮時は島状に陸になるのでこの上を歩いて最も綺麗な沖のサンゴを見ることが出来る。満潮時は1m位の深さになるがシュノーケリングで浅場のサンゴや小さなカラフルな熱帯魚との出会い、これも楽しい散策の一つだ。
 沖300mを越えるとそこは棚になっており、島が出来た時岩が急激に冷却され出来たと思われる巨大な裂け目が多数見られる。

 ここがサンゴと熱帯魚の見所だ。まずサンゴは青、赤、グレーなど多種多彩で形も枝サンゴからテーブルサンゴ、2〜3mもある丸型のサンゴなどがまるで海底に敷き詰められている様だ、これらに海面を突き抜けた強烈な太陽光が当たりその美しさを浮き上がらせてくれる。棚の浅い方では色とりどりの小型のタイや雑多な魚の群れが乱舞している、少し深め20〜30m位では大型で50〜80cmクラスのタイや名前も判らない大きな魚がゆったりと泳いでいた。自分も魚になってしまった気分、まるで竜宮城にでも迷い込み夢を見ているような別世界を楽しむことが出来ました。

 ステイも海中の方が殆どの8日間でしたが、この美しい海がいつまでも生きていてくれる事を願いながら石垣島をあとにした。
 ぎらぎらの石垣島から羽田に着いたら未だ梅雨真最中でシトシトとドンヨリ雲と小雨のお出迎えを受ける事になりました。突き抜けるような南の島が懐かしい!
 脳細胞に強烈に焼きついた南国の島、また来年も行くぞ!

記:貝吹 繁雄(2005-07-06)