日本オープンゴルフにボランティアとして参加して

 去る10月11日から14日まで「日本オープンゴルフ選手権」が東京ゴルフ倶楽部で行われました。この大会にボランティアとして参加し「ホールマーシャル」をやってきました。小生が住んでいる所と「東京ゴルフ」は隣組になっていることから、自治会にボランティアの要請がありこれに参加したものです。
 隣組なのですが、東京ゴルフ倶楽部は名門中の名門、小生はゴルフ場を覗いたこともありません。また超一流の選手も集るとあって目の保養にもなると思い参加しました。

 今、大きなゴルフの大会はみなボランティアを募集し、この人達が陰で大会を支えているようです。ボランティアの仕事は結構多岐にわたり、一つ一つの仕事はそれほど大変ではないのですが、相当の人数を必要としています。練習日の10日から決勝の14日まで5日間で延べ2000人のボランティアが参加しました。一人で数日やる人もいて実人数は1000人チョットのようです。

 担当する業務は全部で10種類、テレビで観戦していると選手の成績を書いたボードを持って選手と一緒に廻っている人がいますが、この仕事もボランティアの仕事です。スコアーの確認はもう一人のボランティアと一緒に行い、各ホール終了ごとに成績に変化があれば成績表を入れ替えて、選手と共に18ホールを回っています。各ホールのグリーンの後ろに無線の「成績入力端末」が用意してあり、各ホールの選手の成績を受け取り本部に連絡するのも専門のボランティアが行います。

 一番数の多いのが「ホールマーシャル」と呼ばれる仕事、各ホールに5〜10人程度のボランティアが張りついています。小生も2日間このホールマーシャル担当でした。まずティグラウンド゙の入口の観客を整理し、選手がスムーズに移動できるようにする係り(117)。ティグラウンド゙の一番後ろに陣取り、ティーショットをするときに「クワイエットボード(お静かにと書いた板)」を揚げ観客を静かにさせ、合わせて玉を打った後に打球方向を指示する役目(118)。
 第2打落下地点、およびグリーンの左右に陣取り、ラフに打ち込まれた球を確認し目印を付ける役目(121.122.126.127)。ご存知のように大きな大会ではラフは相当深く、玉がラフの中にまぎれて見えにくいのでこんな係りが必要なのです。パッティングの時にクワイエットボードで観客を静かにさせるのも役目の一つ。
 クロスウエイ管理:観客がコースを横断する場所を設定してありますが、プレイが始まるとここを遮断する必要があります、この所を管理しプレイをスムーズにするために観客を整理するかかりです(119.120.124.125)。

 この他に、練習場で玉を整理する係り等もあります。駐車場の整理は昔はボランティアにやらせていたようですが、今は専門の会社がやっているようです。
 ちなみに今回は「ホンダの柏原のモータープール」が駐車場として使われる予定だったそうですが、米国のテロ事件で輸出が止まり、車がはけずここは使用できなくなり、少し混乱があったようです。

 東京ゴルフはup/downはなく林間コースなのですが、さすが古くからの名門で木は大きく、グリーンは小さく、アンジュレーションはすごく大変難しいコースのようです。

 小生が最終日受け持った「8番ショート190ヤード」もグリーン左半分に落ちたら転がって必ずバンカーに落ちる設定になっておりました、恐ろしいホールです。
 プロの連中はこの190ヤードを5〜6番で打って行くのです、我々の感覚だと「3番ウッドか4番アイアン」 それでも届かない可能性あり、「パーオン」は小生ではまずない、プロの打球のすごさはこのへんにありそうです。

 ご存知のように今回の優勝は手嶋選手、予選からアンダーパーで廻り、最終日も崩れることなく勝利を手にしました。

 最終日はNO8ホールに張りつき、全ての選手のショットを見ましたが、皆さん一様に「メモを取りだしコースを確認し」、第2打ではキャディが距離がはっきりしている所まで歩側し、「芝を落として風を確認し」打っていました。しかしホールの位置は毎日変わる、デッドに狙い成功する人と、1m違ってバンカーに落ちる人、勝利はそんな微妙な差が支配する大変な緊張感を見たような気がします。

記:藤田 功(2001-10-24)