くじゅう山のミヤマキリシマ大群落を求めて


 今年は山友達とシーズンになったら「くじゅう山(大分県)のミヤマキリシマの美しい大群落を見に行こう」ということにしていました。例年ですとミヤマキリシマは6月初めが見頃ですが、今年は10日ぐらい遅れているということでした。中旬の天気が良い時に行くことにしていましたが、梅雨に入り諦めかけていました。雨天が続いていましたが、予報で晴れるという日があり決行しました。

 大船山(たいせんざん)にミヤマキリシマの美しい群落があるという情報があり、男池に車を停めて大戸越(うとんごし)から大船山を目指して登りました。半分ぐらい登ったところで、どうも期待していたような美しい群落がありません。友達が平治岳(ひいじだけ)の方が良さそうだと言いだしました。しかし、せっかくここまで登ったのだから大船山に登ってから平治岳に登ろうということになりました。

 大船山を下山して大戸越に戻り、平治岳に登りなおしました。平治岳の頂上へたどりついたと思ったら(本当の頂上はもう少し先にありました)、ここに一人がやっと立てる岩があり、岩の上からは赤い絨毯をしきつめたような素晴らしい眺めでした。シーズンの休日はこの岩に登るのに1時間ぐらい待つそうです。今回はウイークデイで急に晴れたので登山客が少なく、すぐに登れてラッキーでした。

 平治岳の頂上へ登ると、期待していた通り南稜線に沿っていっぱいにミヤマキリシマが咲いていました。その向こうに三俣山(みまたやま)がそびえ、裾野に坊ガツルが広がっていました。

 「夢として温存していて、1度は行ってみたい場所」とEGOBの友達が言っていた場所にふさわしく、素晴らしい眺めでした。

 朝3時半に家を出て帰宅したのが夜の9時を過ぎていていました。梅雨に入っていて前日まで雨が降っていましたので、道がぬかっていて足が滑って転んだり、足元に気を取られて張り出した枝に頭をぶっつけてコブをつくったりで大変でしたが、思い出に残る楽しい登山でした。

<記:山永 順一---2010-06-19>