晩秋の裏磐梯


 10月22日〜24日、”ホンダ厚生年金基金写真同好会”で裏磐梯へ出かけた。その時の感動のワンショットが上の写真である。夕日が沈む直前、雲間から前方に拡がる岩壁を夕日が照らす。岩壁の紅葉は更に赤みを増し、常緑樹のシラビソと岩壁の窪みは黒ずむ。右下に写っている落葉したダケカンバは手前の斜面のもの。鮮やかに撮れているので写真を見て驚いた。「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」である。

 裏磐梯に行くというので五色沼で撮影すると考えていた。しかし、その道の人は五色沼では撮影を行わない。人やボートなどの障害物が多すぎて自然をテーマにした写真が撮り難いからであろう。裏磐梯の今年の紅葉のピークは10月10日から15日位であった。紅葉の盛りをすぎていたが、まだ僅かに残っている紅葉を撮ったのが左の写真である。裏磐梯には湖沼が至る所にあり、撮影ポイントに事欠かない。

 23日は寒冷前線が午後通過し強い風と時雨模様の天気であった。夕方、僅かに磐梯山上空に晴れ間が見え、夕日が差してきた。宿泊しているペンションの若い主人が沼尻高原スキー場上部の白糸の滝展望台に案内してくれた。磐梯山に沈む夕日を撮ったのがこの写真である。このような心躍る夕日を撮ったのは初めてである。

 24日4時起床、4時半ペンションを出発。日の出の撮影ポイントである桧原湖西岸へ向う。気温が3℃。磐梯山が昨夜の雪で初冠雪している。撮影現場でじっと日の出を待つ間、足の裏からじわっと冷たさが体全体に伝わってくる。寒さ対策が必要だった。何とかお見せ出来る日の出の写真を撮ったのもはじめてだ。

<記:大澤 敏夫---2003-11-05>