ネット検索で脳イキイキ、
米大学研究 認知症予防にも?

 【ワシントン=勝田敏彦】インターネットになじみのない中高年がネット検索を続けると、意思決定や判断をつかさどる脳の中枢が活性化されることがわかった。認知症予防の手段になる可能性があるという。米カリフォルニア大ロサンゼルス校の研究チームが発表した。

 チームは、インターネットを毎日使う人と、ほとんど使ったことがない人の計24人(55〜78歳)を対象に、脳の活動を機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)で調べた。

 その結果、ネットをほとんど使ったことがない人が、2週間のうち7日、自宅で1時間ほどネット検索をしただけで、毎日使う人と同じ程度、「中前頭回」など意思決定に重要な中枢が活性化した。

 チームは「ネット検索のとき、大切な情報を一時的に覚えたり、絵や文から何が重要かをつかんだりすることが効果につながる」とみている。

 とはいえ、ネット利用は良いことばかりではなさそう。

 米オハイオ州立大の研究チームは4月、日記を書いたり、コメントをつけたりできる交流サイト「フェースブック」を利用している大学生は、勉強する時間が減り、成績も悪くなる傾向があるとの調査結果を発表している。

asahi.com(2009-12-02)