Windows 98 / 98SE / Me
の緊急パッチは7月が最後<

 すでにご承知の方も多いと思いますが、標記の情報が平成18年6月10日(土)、NHKのテレビニュースでも流れました。

 マイクロソフト社は、脆弱性(セキュリティ・ホール)について、Windows 98 / 98SE / Me用の修正パッチ(セキュリティ更新プログラム)をWindows Updateを通じてのみ、今まで提供してきた。
 しかし、これらのサポート体制は、2006年7月の(日本時間7月12日)“月例セキュリティ情報公開日”をもって最後になるとして、改めて注意を呼びかけた。これ以降は、いかに危険な脆弱性が見つかろうとも、修正パッチは一切提供されない。

 同社Webサイトなどで、「これら製品のサポートをやめるのは、時代遅れとなった古いOSがユーザーにセキュリティ上のリスクを与えかねないためだ」との注意文を掲載している。

 Windows 98 / 98SE / Meは、1970年代終わりごろを起源とするMS-DOSのOSで、MS-DOSベースのWindowsとしては最後の製品である。Windows 2000、Windows XPや次版のWindows Vistaなどは、Windows NTを由来とする異なるコードをベースとしているOSで、NTとその後継製品は、MS-DOSベースではない。

 これらをふまえてWindows 98 / 98SE / Meのユーザーは、Windows XPなどにアップグレードする必要があるが、PCの能力(CPU能力・メモリ容量・HDD容量など)やアプリケーションソフトがXPにアップグレード後、正常に動作するかは疑問が残る。仮にパッチの提供を受けない状態で使い続けた場合、どれ程のリスクに成るのかも全く未定である。同ユーザーにとっては、深刻な問題で有り、学校現場の教材や中古市場にも多くが出回り、今後の状況によっては社会問題化する可能性も有ろう。

 参考
 XP最低動作環境

山下 岩男(2006-06-27)