2005年は10年に1度の花粉症当たり年!?

 2004年夏の猛暑の影響で、2005年春には、スギやヒノキの花粉が2004年比で10〜20倍も多く飛ぶことが予測されています。例年に比べても2、3倍の花粉量に相当するということで、花粉の大量飛散は避けられない見通しです。

 2004年春は2003年の冷夏、日照不足の影響で、スギ花粉の飛散数は大幅に減少しました。しかし、2004年夏は、東京では39.5℃の最高気温を記録し、真夏日の日数も観測史上1位となるなど、日照時間が長く、雨が少ないという、花粉の生育に絶好の条件が揃ったのです。

 実際、スギ花粉をたわわに抱え込むスギの雄花の生育状況は良好で、観測史上最高を記録した1995年に次ぐ、10年来の大飛散になる見込みとされています。「ヒノキも多い西日本では、観測史上最高の飛散量になるおそれもある」との専門家の指摘もあります。

 一方、花粉の飛散開始日も、暖冬の影響で例年よりもやや早めになるようです。最も早く飛び始める関東・近畿・四国の南部と九州の北部では、2月10日が飛散開始予測日とされています。この「花粉前線」は約1カ月かけて北上していきますが、飛散開始は1週間程度早くなる可能性もあります。

 スギだけでなく、ヒノキ花粉もよく育っているので、2005年春は5月の連休までだらだらと多量の花粉に悩まされそうです。症状を抑えるためには、早めの予防策が重要なポイントとなります。花粉情報にはよく注意して、飛散開始前に抗ヒスタミン薬の内服を始めるなど、対策を講じておきましょう。

nikkeibp.jp健康(2004-12-15)