データーを守る究極のバックアップシステム
=煩わしいバックアップ作業から開放される=

 小生は 1台のPCに内蔵7台、外付け5台を繋いで稼動させています。
 デジタル写真をやっている関係で サイズの大きな画像データーがどんどん増えてくる為 今後も時間の関数で増え続けていくと思っています。 写真データは最初はCDに最近ではDVDに記録はしてはいますが メディアがどんどん増え続け邪魔になる事と検索に手間取る為、何時でも手軽に検索できる大容量HD(最近安価になった)が一番だと思っています。 内臓HDがあふれてきたら古いデーターから順次外付けHDとDVDに落とすように仕組んでおります。

 ハードディスクは大変繊細なデバイスで壊れやすいのですが、その寿命はまちまちです。 ハードディスクに決められた寿命はないというのが小生の経験則です。 小生の実績でも買ってすぐに駄目になるものもあれば7年間なんら問題なく稼動しているものも有ります。

 ハードディスクの故障は何の前触れも無く突然起こります。 何年も蓄積した大切なデーターが青天の霹靂のように消失して愕然とさせられます。 ハードディスクの故障により大切な写真画像を何度も失った事があり頭を悩ませた結果たどり着いた解決方法を紹介します。 小生としては究極のバックアップシステムだと思っています。 もう3年間充分にその恩恵に浴しています。

 今回は内蔵HDをミラーで稼動させる方法を紹介します。 このミラーということは複数の内蔵HDを同時に全く同じように動作させる事です。
 
 この方法だと特にバックアップ保存操作をすることなく、常に複数のHDに同じデーターが保存されます。 どちらか一方が故障しても片方が生きていますのでデーターが失われる事は無くパソコンの稼動にも全く支障がありません。 故障した方のHDを差し替えてもすぐに自動でデーターが複写され元のミラーシステムを組んでくれます。 また待機HDを組み込んでおくと故障したHDから自動で待機HDに切り替わり、もう一方の生きているHDからデータを複写して何事もなかったかのように動作を続けます。 人為的な操作は一切必要ありません。

 実はこのシステムは多くのサーバーや金融機関やその他業務用シスレムでは常識になっています。 此れによってハードの故障によって大切な顧客データーが失われないように万全を期しているのです。

 我々のパーソナルコンピュータでこのシステムを組み込むには、コンピュターに空いているPCIスロットがある必要があります。 ここに市販のIDE RAIDボード(1万円前後)を差し込みます。 このRAIDボードにはIDEソケットが2個付いています。 IDEプライマリーとセカンダリーです。 リボン状コードが2本付属しています。 それぞれにMainnとSlaveのIDE HDを接続できますので都合4つのIDE HDが接続できる事になります。 既にマザーボードにも同じ数だけありますのでトータル8台の内蔵 IDE HDが接続できることになります。
 最近のマザーボードにはRAIDが実装されているものも有りますのでRAIDボードを差し込まなくても、いきなり8台のHDを組み込む事が出来るものも有ります。

 さてこのRAID HDですがRAID 0からRAID 4までの5通りのシステムを組む事が出来ますが ミラーで運用する方法はRAID 4です。 プライマリーとセカンダリーのMainに一台づつHDを接続すれば この2台はミラーで動作します。 両方のリボンに2台づつ接続すれば両方のMainの2台はミラーで稼動し Slaveの2台は待機HDになります。 設定の仕方はRAIDボードの説明書に従えば簡単に出来ます。

 さて 以上の対処により全く人為的なバックアップ作業を取らずに安心して仕事が出来ます。 ・・・と言うより、データーのバックアップの事は忘れ去っていても良いのです。 昨今、ハードディスクは一昔前に比べれば、嘘のように安くなっているので是非実行して見ることをお勧めします。 煩わしいバックアップ作業から開放される上、長年の結晶である大切なデータも守られ良い事尽くめです。

* 個人用コンピューターは以上のような拡張性を考えたらタワー型が一番です。 ノート型はコンパクトで持ち運びできて便利ですが拡張性やグレードアップ性に乏しいのが難点です。 SCSI RAIDを使って外付けSCSI HDでもミラーが組めるようですが小生としては経験した事がありません。 USB HDやIEEE HDでは聞いた事が事がありません。
 ノート型のパソコンについては誰か研究して見て下さい。 なお、アプリソフトを使ってやる方法もあるかもしれませんが動作はハードだけで直接作動するIDE RAIDよりは確実に遅くなると思われます。

記:今玉利 修司(2004-2-2)