根津美術館 開館60周年記念展示

尾形光琳「燕子花図」

 東京原宿の表参道を青山の方向に約20分程度歩いた所にある「根津美術館」が今年で開館60周年になり、特別展をやっています。4月27日に行ってきました。この美術館は、主に日本画、日本の彫刻・工芸などが主な貯蔵品で、国宝・重文等の文化財がそろっています。

 今回は60周年特別展示の 第1回目で目玉は尾形光琳の「燕子花図」(国宝)です。紙本着色 六曲屏風一双ですが、この時代はご存知のごとく狩野派が全盛で、背景の書き込みの多い絵が全盛だった頃かと思います。ところがこの絵は主題である「かきつばた」それだけを書いた物で、相当変わった構図になっています。この時代の狩野派の屏風図と共に展示してあるのですが、主題だけを書き込むというこの絵の迫力は相当なものでした。

 この他の展示品の主な物は、尾形光琳の「夏草図」、丸山応挙の「藤花図」、洛中洛外図などがあります。第1回目の展示は6月24日までです。後半は神宮内苑の「花菖蒲」と合わせて見るのも一つの方法かと思います。この美術館には散策する庭もあり、趣のある所だと思います。入場料は¥1300です。

記:藤田 功(2001-5-6)