おすすめ映画情報「キャラバン」

 先日、山の会の“忘年山行”で顔見知りの昔美人だった叔母様より素晴らしい映画があるから是非見たらとすすめられた。彼女は1度見終わって帰れず、2度見て帰ったとの事だった。タイトルは「キャラバン」、イギリス、フランス、スイス、ネパールの合作映画です。フランスでは昨年12月に公開され、いまだにロングランで上映されているそうです。

 ヒマラヤの5000m級の厳しい自然条件の中で生き抜いてゆく忍耐力。絶対的権力を持つ長老を中心とした伝統と因習を守ろうとする考えと、一方では殻を破って行く事も必要だとする考えの対立。村人達の主食は小麦、僅かしか取れない為、男達がヤクに塩を積んで遥か彼方の高い峠を越え麦との交換にキャラバンを組んで出かける。長老は息子を事故で無くし、孫を後継者にと考えるが余りにも幼すぎる。若者達は血気にはやり長老の言う事を聞かず出発してしまう。残った長老を中心にした年寄り組も昔取った杵柄で後を追う。幾多の苦難を乗り越えるが帰りの峠で吹雪に襲われる。長老は若者によって九死に一生を得る。Computer Graphics も全く使わず,全て現地の人達のありのままの生活を描く。

 例えば、鳥葬(死人の肉を切り刻んで地面にばらまき鳥に食べさせる)。絶壁の道が突然崩れヤクが・・・。雪を被った雄大なヒマラヤ。長老と若者が最後に分かり合えるシーンでは思わず涙ぐんでしまう。
 日本でも父親の言葉が息子に伝わらない事が多い、出来たら父親と息子で一緒に見て貰いたいと解説者は言っている。

 映画館:渋谷パルコー3前 「シネマライズ」 tel 03-3464-0051
     シニアー ¥1000 、 時間 12:35 2:50 5:05 7:20

 何日まで上映されるか分かりません、年初位までは? 。普通の映画と違い地方に来る可能性は少ないと思います。暮れの買物や初詣で都内にお出掛けのついでに、如何でしょうか?

記:森山 精也(2000-12-26)